一番近くに君が居る
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「お待たせー!翔君ほんとに来てくれたね!」
放課後。ココが教室を出ると、約束通り翔はココが出てくるのを廊下で待っていた。それを確認するや否や思わずココは笑顔で駆け寄ると、翔もそれに気づいて顔をあげる。
「やっぱり良い人じゃんね!騙されるとこだった!」
「?、どーゆーこと?」
「直哉が翔君は良い人じゃないから気をつけろって!自分は友達のくせにそんな事言うんだよ?酷いよね!」
「…プッ、そりゃあ酷ぇな!」
今日のあの直哉の様子を見るからしてココにしっかりと言いつけるその姿が翔には容易に想像出来た。思わず笑ってしまいそうになるのを堪えながらそこで一つ、翔には疑問が浮かび上がる。
「でもしたらさ、悪い奴かもしれないオレをなんで誘ったんだ?」
「え?そりゃあだって翔君は直哉と笑華ちゃんの友達だし…それに、部活入ってないし!」