キミだけをずっと②



額を強打したが両手が荷物で塞がっていて押さえられない


そんな様な私を凌が扉を支えながら見ていた



「何の用だ?」


「何の用じゃないでしょ!痛ーい」


「どこが痛いんだ?そんな所なさそうだぞ」


「ああのね…、両手が塞がってて無理なの」



凌は黙って私を見ていた



「はい、これはおすそ分け!」



両手に持っていた物を凌に差し出した


一度は私を見て、何も言わずに凌は受けとった



「何か言うことないの?」



私はこんなに真剣なのに、クスクスと笑っている凌に腹が立つ



「お前面白いな」


「はぁ?」



もう訳が分からない


でも笑っている凌を見るのは初めてだった


ちょっとレアかも…









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