45センチのコイ。
「じゃあ、なんでどっちが名前かわかんないって言ったの?」

「だって、どっちも名前として存在するものだし」

「だからって、分かってたならそんなこと言わなくたっていいじゃん」

「おまえだって、歯向かって“しがつついたち”とか言ってきたじゃん」

「あ、あれは!、本当に読み方が分からなかっただけで……っ。
それに、歯向かってないし」

「読み方が分かってないのに、声に出すなよ。
“しがつついたち”って言われるのは好きじゃないし」

「だからっ!。
謝ったじゃんっ!。
読み方間違えたのは、あたしだって悪いと思ってたんだしっ」

「ゆ、優香?、四月一日くん?。
どうしたの?」


夢香の声が聞こえて、我に返る。

……つい、ムキになってしまった。


「何があったのか知らないけど、次は体育館だから、行こ?」


周りを見ると、あたしたち以外誰もいない。

うう……最悪っ。
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