45センチのコイ。
曲がってみると、そこはあまり車が通らないような細い道だった。


……あれ?。

四月一日くん?。

すぐ左に曲がったつもりだったのに、四月一日くんの姿を見失ってしまった。


少し歩いてみると十字路があり、適当に右に曲がってしばらく歩くと大通りに出た。


……ダメだ。見つからない。

仕方なく諦めようと思い、元来た道を戻ろうとした。


……あれ?。

歩き始めようとした足を止め、周りをキョロキョロ見渡す。


……ここ……知ってる。

なんだっけ?。

うーんと思い出そうとする。

記憶を辿り、今見えている景色をいろいろなパーツに当て嵌めていく。

違う。
どれも違う。

なんだっけ?。
確かに見たことのある景色なのに。


キーンキーン。


記憶を辿っているうちに、耳鳴りがし始めた。

音は次第に大きくなり、頭が痛くなる。


「……痛っ」


頭が締め付けられるような痛みがし、手で頭を押さえる。

痛い。痛い。

なんで?。
思い出そうとしているだけなのに。

……思い出したいだけなのに。


キーンキーン。


耳鳴りと酷い頭痛に耐えられなくなり、とうとうしゃがんみこんでしまった。



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