吸血鬼は淫らな舞台を見る episode ι (エピソード・イオタ)
銃声が断続的に響き、二階が騒がしい。
しかし、徐々に銃声の数が減り、部屋のドアから顔を出して様子を探ると、大階段に死体が転がっていた。
一人の隊員がイオタの気配を察知し、振り返って青ざめる。おまえがやったのか?という顔で見たあと、サブマシンガンの銃口を向ける。
イオタは一瞬、そんなモノは通用しないよ、という時間が止まったような無防備な体勢になった。
壁に次々開けられる穴が自分に迫ってきて、ここは現実の世界なんだと我に返り、慌てて避けるが、右腕と左膝に二発の銃弾を受けた。
「うっ……」
呻きながら肖像画のある部屋へ倒れ込むように非難する。