吸血鬼は淫らな舞台を見る episode ι (エピソード・イオタ)
陽射しが差し込まない鬱蒼とした森の奥へ進み、緑の濃いコケが生え、窪地になっている場所でケースを開ける。
試験管を型から抜き、親指でコルクの栓を飛ばし、ひと仕事して少し渇きを感じていたこともあり、迷うことなくゴクンと喉を鳴らして一気に流し込む。
若干複雑な味はするが、癖があるだけで喉越しは最高だった。
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瞼を開けるのに少し勇気が必要だった。
肌を通して伝わってくる空気感がいままでとは違う。