蝉時雨
「私は‥っ‥!!
菜々子は邪魔者だもん!!!」
菜々子が2人の邪魔でしかないことなんて
最初っからわかってたことなのに。
言葉にした途端
見ないようにしていた現実が
一気に押し寄せてきて、
絞りだすように叫んだ言葉に
泣きそうになるのを
ぐっと唇を噛んで必死に堪えた。
ここで菜々子が泣くのはおかしいんだ。
だって涼ちゃんは、何も悪くない。
「‥‥‥‥‥‥」
そんな私を京介は黙って見つめる。
お互い無言のままの状態が続いた後、
しばらくして京介がベットから
静かに立ち上がった。
そして私の隣に移動すると、
菜々子の方に体を向けてしゃがんだ。