Reminiscence
旅人はフェンのこの反応をあらかじめ予測していた。
「ならば、私の養女になる気はないか?」
「はい?」
「お前がこの村で一生かけて稼げるだけの金を払い、かわりにお前は私と共に村をでる。そうすれば悪人はお前やお前の家族ではなくなるだろう」
「え?でもそれだと師匠が……それに、そんなお金、どこで?」
旅人はにやりと笑うと懐から金貨の入った袋を取り出した。
そしてそれをフェンに投げてよこした。
フェンは慌ててそれを受け取ると、中を確認した。
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