Reminiscence
「あーつまり、その猫がお前と契約した精霊なのだな?」
「はい」
「では私はこの猫のことをなんと呼べばいいんだ?」
「シエンクロウかシエンだ」
「シエンクロウ……?それってたしか」
「無駄口を叩くな、人間」
旅人が何かを言おうとすると、ランジェは鋭くそれを止めた。
それを言われるのは嫌だ、と言わんばかりの勢いだった。
旅人はひとつ溜息をつくと言った。
「ではシエンと呼ぼう。異存ないな?」
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