Reminiscence
隣にいたのは、葉 翠玉だった。
「葉 翠玉です……学者、です。龍国の出身で……あの、11歳です。えと、翠玉ってエメラルドのことなので、セント・リーディアス風に、エンって呼んでください」
エンは黒髪を両耳の上で丸めて結ぶ、見たことのない髪形だった。
瞳は、そう名乗ったように、エメラルドのような緑だった。
たしか、ミカゲは龍国の人の瞳の色はマナが映ったものだと言っていた。
エンのマナは緑色をしているのだろう。
エンの隣には、フードを深くかぶった少年だった。
ちらっと見える髪はファイのように白く、瞳は赤い。
そして何より特異なのは、うさぎのようなたれ耳がフードから見えることだ。
「エピドート=フラクション。メモリーラビットの一族でアルビノ。賢者。17歳。入学生」
声は少年にしては少し高い。
どこかぼんやりした印象を受ける。両手で、手のひらよりも大きな水晶玉を抱えている。
メモリーラビットと聞いて、フェンはルーナフィアナの手記の内容を思い出した。
過去を知り、何をどう為すべきか、この少年はすべて知っているはずだ。
隣はアシュレイだった。
「アシュレイ=リオだ。アサシンで、13歳。入学生として入る」
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