【更新停止中】家政夫くんの攻略法

休み時間


右京side


「やめ、ろ...」





熱い吐息をつく。


一気に熱が上がったせいか、意識が朦朧としかける。


逃れようにも体が思うように動かない。





「...つーか、なんでレバニラなんだよ!」



一口ぶんのレバーとニラが、ジリジリと口元に寄せられる。


「ニラって体にいいのよ?」


至極当たり前のような顔で答える美保。


「俺がレバーとニラ嫌いなの知ってんだろ?!」


ずいぶん機嫌よく入ってきたかと思えば、俺が嫌いな食べ物を持ってきやがった。


レバーとニラだけは味と臭いが無理。

今まで小春の晩飯に扱ったことはない。


自分の弱みを握られるのが嫌だってのもあるけど。


「あたしが作った料理、食べられないっていうの?!」

「んなこと言ってねえだろっ!


ただ、それは無理なんだよ!」


問答無用でレバーが刺さった箸を突きつけてくる。


美保だって母さん直伝で、料理が下手だと思わない。

それでも、その手を掴みんで寸でのところで止める。

少しでも力を抜けば、口の中に突っ込まれるのは間違いない。


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