《短編》想い人〜叶わぬ想い〜
「奈々ちゃんとこうなってしまって言うのはおかしいけど、やっぱり家族は捨てられない。なんだかんだ言っても、俺を支えてくれてるのは家族だから。」


そっか…

何となく分かっていたけどね。

ずっとはめられてる左手の指輪が大切な存在を表していたから。

あたしには超えられない壁だから。


気にしないで。あたしにまで気を使わないで。


少しだけでいいから、あなたの安らぎになりたい。


そう思うからあたしは笑顔を絶やさないよ。


「気にしないでよ。お互いもう大人なんだから、こうなったからってどうこう言うわけないじゃん。」


あたしの笑顔があなたの心に届いて、少しでも晴れてくれたらいい。


それが今あたしに出来る精一杯だから。


本当は苦しい。でもそれ以上にあなたは今まで苦しんできたから、もう楽になって。


あたしが好きになった人だから、幸せになって欲しい。そのためだったらあなたの苦しみをあたしが背負うから。


だから…ねっ。




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