君と恋に落ちて


すると男の人はせやせやと言いながら一旦私の目の前から姿を消した。

数分後男の人は再び私の前にやってきた。

おかゆらしきものが入った鍋を持ちながら。


「おかゆ、とりあえず作ったから食べてや!」

「すいません…」


私は差し出されたスプーンを受け取ろうとしたが、そのスプーンは男の人の背後に消えてしまった。


「自分さっきから謝ってばっかやなぁ?今から1回でも謝ったら罰金500円!ええか?」

「えっ…あ、はい」

「おしっ。ほな、どーぞ」

「す…ありがとうございます」


今度はなんとか差し出されたスプーンを受け取り、おかゆを食べ始めた。

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