初恋の行方〜謎の転校生〜
空港へ行くべく、黒崎さんに車を出してもらった。


それはいつもの事だが、今日は少し違う。その前に、川島美咲の家に行くよう黒崎さんに告げた。


黒崎さんは運転席から俺を振り向き、“なぜですか、坊ちゃん?”という顔をした。


俺は黒崎さんに説明するのも、説教されるのも嫌だったから、そっぽを向いて

「時間がないので急いでください」

と言った。


良く晴れた清々しい朝だ。

天気と同じく、昨日までのイライラがすっかりなくなり、俺の心も晴やかだった。



川島美咲の家に着き、ドキドキしながら呼び鈴を圧すと、「どちら様ですか?」という女性の声がした。


川島美咲の声に似てはいたが、明らかに大人の声だった。


「柏木と申します。美咲さんをお迎えに来ました」


インターフォンに向かってそう言うと、間もなくしてドアが開き、川島美咲によく似た女性が現れた。目を真ん丸にして。


< 140 / 224 >

この作品をシェア

pagetop