初恋の行方〜謎の転校生〜
(“いつもお世話に”だなんて……)

私が面食らっていると、


「お袋さん、違うよ。この子は本庄のお嬢さんじゃない」


と柏木君はお母様に言い、お母様が私を本庄さんと間違えている事に、漸く私は気が付いた。


お母様は「え?」と言ってキョトンとしたので、私は自己紹介をしようと思い、「わ、私は……」と言いかけたのだけど、


「それは、悠人の……」


というお母様の呟きで私はそれを中断した。お母様の視線は、私が手にしている悠人君の日記帳に向いていた。


「彼女に読んでほしくて、渡したんだ」


「え? じゃあ、この方は……」


「そうだよ。彼女が川島美咲さん」


「はじめまして、川島美咲です」


私がペコッとお辞儀をすると、お母様は目を大きく見開き、次にその綺麗な瞳は、涙で潤みはじめていた。


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