アイシング、マイラブソング

「ねえ、きれいだね」




少し大人びた小さな声で、
布団の中からおもむろに細い腕を伸ばした千架が天井を指差しながら言った。


いつの間にか日は暮れて、

暗い部屋の中を大きな星が光る。


正確には
僕の部屋にちりばめられた星型の蛍光シール。

気に入ってくれるとは思わなかった。

なんとなく、ツレとノリで買っただけなのに。

いつぞやの自分を秘かに褒めた。




「なんか、星がいい感じ。」




いつにも増して
ゆっくりと、甘ったるく喋る千架はとにかく色っぽい。



それが無性に僕の心をくすぐって、

彼女を上から思い切り抱き締めた。


肌が触れ合う布団の中は、

二人の熱がこもって蒸し暑かった。

背中に汗が溜まる。

それでも、離れることは難しかった。



「急に、何?」



「…千架、大丈夫?」



「うん、平気だよ。そっちこそ…」



僕に気を遣ってくれているのが分かった。



「最高だったよ…ありがとう。」



本当の気持ち。


僕を受け入れてくれた千架。


褒めちぎり、

感謝してもし足りないくらいだ。



「よかったぁ…あたしも、ありがと…」



お互い穏やかな瞳で見つめ合い、

キスを交わした。



千架と初めて結ばれて、

僕の心の泉は奥底から幸せが溢れ続けていた。
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