【長編】雨とチョコレート
昼休みに神崎に相談して、でもやっぱりそれは解決にはつながらなくて。




自分の席に戻ろうとしてそこを見ると、そこにはしのが座ってた。

そら、親友の岬が俺の後ろの席だから、ここがベストポジションなのは分かってる。
俺の席に座ってくれてる、って事実だけでも救われる。

そんなことを脳裏に浮かべながら机の脇に立つ。
笑ったあとなのか、目に涙を浮かべて、しかも上目遣いでこっちをみる。



「あっはっは・・・あ、ごめん。もう、座る?」


なんて、反則だよな・・・。
きゅん、ってする。




「う・・うん。あ、弁当こぼしてるし」


こん、と小突く。


さりげないスキンシップを狙ってる俺は、もうヘンタイだな・・・。

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