シンデレラと魔法使い
そうこうしているうちに時がすぎ、ついにその時がやってきた。


「ルイ=アラン、汝はアンヌ=デュランを妻に迎え健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか?」


「誓います。」


「アンヌ=デュラン、ルイ=アラン汝はを夫に迎え健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか?」


'誓います'この一言で私はルイの妻になる。


「…………」


なかなか言わない私に周囲がざわめきだした。


「アンヌ?」


ルイが私の顔を覗き込む。


「……わがままいってもいい…アンヌが考えていることを正直に話してほしい。」


ルイの言葉にレオに言われた言葉を思い出した。


『なんでもかんでも諦めてたって、なにも変わらないんだぞ?勇気をださなきゃ現状は変わらない。わがままいってもいいんだ。』


「…っごめんなさい…」


私はルイにむかって小さく呟いた。


私の言葉にルイは全てをさとったかのように、笑った。



顔をあげ、神父を真っ直ぐ見据え言った。


「誓えません」


周囲がさらにざわめく。


「ちょ、ちょっと!王子との結婚を誓えませんって!あなた、言ってることがわかってるの!?」


ヒステリックな声が聞こえてくる。


後ろを振り返り、私は周囲を見渡した。


たくさんの人が、混乱している。


「ごめんなさい!!」


勢いよく頭を下げた。


「自分がなにをいっているか、どれほど迷惑がかかっているかは分かっています。」


「なら何故…」


「でも!!あきらめられない人がいるんです!!大切な人がいるんです!!」


頭をさげたまま叫ぶ。
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