秘密のMelo♪y⑥*イギリス編*

「いやしかし、次の検診はどこで受けるんだろうね? やっぱりみわ先生かな。…ていうかあの人って結局専門どれ?」


「お前が知らないのに俺が知るわけないだろ」


「かっくんはさ、あたしの知らないことしか知らないじゃん」


「なんとなくややこしいなおい」


「どこが? …あ、ちなみに性別どっちかな、どっちがいいかな。あたしはさ、見た目はかっくんだけど性格はもっと可愛げのある男の子がいいんだけど」


「どういう意味だコラ」


「あ、日本から帰ったら今度こそお買い物行こうね。ママにもらったかっくんのおさがり(未使用)しかないし。にしてもあんなに未使用品があるって、子供の頃から冷めてたんだねー」


「冷めてるは余計だ。そしてよく喋るなお前は。どうした?」


「え、そう?」


そう……かもねぇ…。

のどかわいちゃった…。


「しかもものすげぇ早口だし」


「そ…そうかも」


うん…。

これに乗ってからというもの、あたしほとんど喋ってるかも。

かっくんを圧倒してしまうほどに。

琥珀が眠れないほどに。

梨音がかっくんに引っ付くあたしにやきもち妬くほどに。

紅葉が初飛行機に緊張するほどに。


「だんだん関係ねぇな」


「そう! 関係ないこと言うほどに!」


「ハア……」


「…ため息つかれるほどに…」



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