秘密のMelo♪y⑥*イギリス編*

―――……


食事から数十分後、なぜだかぱっちり目の冴えているあたしは、自分でもちらりとうざったいやつだなと思うほどにしつこく、かっくんにまとわりついていた。


「ねえねえねえねえねえ、じゃあついでにかっくん家に寄ってもいいの?」


「いいんじゃない」


「ねえねえねえねえねえ、そういえばあのマンションってどうなってるかな?」


「どうもなってないんじゃない」


「ねえねえねえねえねえ、きっとりんりん達びっくりするよね!」


「するんじゃない」


「ねえねえねえねえねえ、そういや君がピンピンしてることはみなさんご存知なのかなっ?」


「さあ」


…さあてあなた、そこ重要。

それはもう地球の存亡がかかるほどに重要。

世界中のみんなにとって人生の一大事。


「ねえねえねえねえねえ、じゃあ知らなかったらどうするの?」


「どうもしない」


「けど幽霊騒ぎになるかもよ」


「ならん」


「えーなるよ」


「そこは普通に生きてたのかで終わりだろ」


馬鹿ね…!

あなた自分を過小評価しすぎだわ…!?

きっと失神者が出るわ…!?

日本中が叫び声に埋もれるわ!?


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