とりあえず王道に現実主義者を混ぜてみよう
トイレに入って用を足して出ると
「……水木愛梨が…わ」
「こ……らどう…の?」
数人の女子の話し声。
なんとなく近くの壁に身を潜ませる。
「…制裁はどうしますの?」
「あまり派手にすると海翔様に泣きつかれる可能性がありましてよ」
「あら、それはないわ。あの女、きっとプライドが高いから」
プライドが高いのはどう考えてもあんたらもでしょうに。
「手紙も出しましたし…会長にも制裁の許可は出してもらいましたの」
そのセリフで分かった。
この人たち……ファンクラブの幹部か…。
「でも会長、あの女に対して何もしてないわよ?」
「会長には会長の考えがおありではありませんの?」
……会長が何も行動してない?
私が眉をひそめ、少し身を乗り出してしまったその時。
「―――――っぅ!?」
「黙れ」
背後からお腹に腕を回され、引き戻される。
口は手で塞がれた。
…ビックリした。
後ろを見ると、案外近くにあった精巧な造りの顔。
少し傷んだ金髪。
……なんで此処に龍崎が。