臆病になった私。
時間はゆっくり進んで欲しいときほど、経つのが早い。
もう、昼休みになってしまった。
歩美が寄ってくる。

「早く、屋上行ってきなさいよ。」

「うん…。」

憂鬱だ。
重い足をなんとか動かして屋上へ向かう。
教室には石見くんは居なかったから、もう来てるはずだ。
屋上の扉を開ける。
キョロキョロと石見くんを探すと、端のフェンスの側にいた。

「石見くん、来たよ。」

声をかけながら駆け寄る。

「で、なぁに?」

「あの…あの…俺、滝澤さんの事が好きです!付き合って下さい!」

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