誠-変わらぬ想いの果て-



「おい、反応しろよ。

今こそ反応すべきだろ。

可愛い愛すべき冗談だよ」



「この、俺の神経を的確に逆撫でし、なおかつおちょくれるような奴は総司をおいて他には一人。

――――――――奏か?」




土方は辺りをさっと見回すが、どこにも姿はない。




「だってー面白いんだもの。 退屈な時は土方さんをからかったり、おちょくったり、バカにするしか暇潰しがなかったんだものー。 ねー、沖田さん?」



「ねー、奏ちゃん?」



「この声は総司っ!!どこにいやがる!!?

さっさと出てこいっ!!」




さっきとは比べものにならない程の速さで首を巡らせた。




「ここ、ここ」


「☆●○▲◎◆□▼っっ!!」




丁度よく葉で隠れていた木の枝に足をかけ、宙づりに登場した奏。


その距離――――約5cm。


たまらず土方もズザーッと尻餅をついて後ずさった。



< 14 / 254 >

この作品をシェア

pagetop