誠-変わらぬ想いの果て-
そして――――。
「は?―――●◇□◆▽※っ!!」
飛んできた丸太に顔面を強かに打たれ、地面に倒れた。
響は慌てて土方に近寄った。
「あ、また出た宇宙語」
「相当痛かったみたいだね」
「何で痛みがあるんだ?」
みんなの頭には?マークがたくさん並んでいる。
それはそうだろう。
死者に痛みは感じとれない。
ここ百五十年で学んだことだ。
「言ってませんでしたっけ? ここでは、霊でも普通の人間のように痛みを感じるようになるんですよ」
当たり前のようにそう言って、奏は植え込みへ顔を向けた。
「都槻(ツヅキ)さんですよね?今のは」
「正解よー。おかえり、奏」
「ただいまです。今の何です?」
出てきたのは背の高い女だった。
奏は挨拶をして、先程土方に強烈なダメージを与えてくれた丸太を指差した。
「新作の武器よ」
「へー。なかなか威力はあるみたいですけど」
「古典的だね」
「古典的な方が逆に敵の意表をつけるのよ。
――あら?何でまだ寝てるの?」
全く動きを見せない土方を指でツンツンと刺している。