誠-変わらぬ想いの果て-



「そりゃあ、人間ですからね。

顔面直撃されれば気絶しますよ」



「大変!!翁が言ってた人間ってこの人達だったの!!?」



「初めまして。えっと――どこか休ませる場所は?」



「えぇ、分かってるわ。

―――ふんぬっ!!」




男の土方を気合い一発で肩に担いだ。


それにみんな唖然とする。




「―――――…え?」


「うん?」


「――――あぁ、都槻さん、男だから」


「もう!!言ってるでしょ!!それ、禁句!!」




頬を膨らませ、可愛い子ぶるが、男だ。


そして、その仕草をするなら土方を下ろしてからにして欲しい。


中性的な顔立ちなので吐き気はもよおさないが。


大の男を肩に担いでおいてそれはない。




『う、嘘だろーっ!!!??』




何を思っていたのか知らないが、よく晴れた空に男達の叫び声が響いた。



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