誠-変わらぬ想いの果て-



「――んー!!おいしーい!!」


「本当?あーん」




沖田はみたらし団子を食べるのをやめ、奏の方に口を向けた。




「仕方ないですね」


「―――うん。確かに結構いい感じだね」




まさか本当に口に入れてくれるとは思っていなかったので、沖田は反応が遅れてしまった。


だが、奏はそれすら気づかないくらいご機嫌だ。




「――――鈍感すぎるでしょ、ホント」


「え?何か言いました?」


「ううん。何でもないよ」




沖田はみたらし団子を口に入れ、口を塞いだ。




「この抹茶の渋みとソフトクリームの甘さ、たまんないですね〜」


「もう一回ちょうだい」


「えぇ〜。仕方ないな〜」




奏はアイスをスプーンに軽く取り、沖田の口に運んだ。


沖田も奏の意外に素直な反応と、宿敵の珠樹がいないせいでのびのびとできている。


珠樹がいないのは沖田の確信犯だが。


珠樹が担任に呼ばれていたからこそ、この日を選んだのだから。


これを確信犯と言わず、何と言おう。



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