誠-変わらぬ想いの果て-
珠樹は憮然とした表情を浮かべ、幹に背を預けた。
「いつ使い道があるっていうの?」
「誰も分からないでしょ?
未来のことなんて」
「若者言葉ってのも出来てんだぜ?
未来って何があるか分っかんないよな〜」
何を思ってか、藤堂が援護射撃?をした。
沖田さん、あれですか?
何かがあって、人生若くして悟ってみました的な?
いやいやいや、沖田さんが悟るべき所はもっといっぱいあるだろ。
なにも英語を使い始めることは―――。
ん?
沖田さんが英語知ってるってことは、周りの生きてる人間が使ってるってことで―――。
若者言葉――――当然知ってる。
――――ニヤァ〜(妖笑)
考えていることを押し隠すように、純粋な好奇心を装い尋ねた。
「――この中で現代語に疎い人は?」
「私は苦手だなぁ」
「私も」
「どうも使いにくくてな」
「慣れというけどねぇ」
苦笑混じりに言う年長組。
奏はそれを聞いて一層笑みを深くした。
心の中のだが。