かんぺきなあいつ。
「なーにすっとぼけてんだよ」
「ほんっと!意外っつーかまさか!って感じでさー!」
「学年中の噂になってるよー!」
…あー、またか。
またこの夢か…。
ほんっとに…、どうやったらこの夢見なくなんだろ…。
「まさか柚木があの空維 星様を好きだなんてねー!」
「柚木が空維を好きとか全然気付かなかったよなー!」
そう、この台詞の後…
この後だ。
「みんなおはよう」
あいつはただ、いつものように学校に来て、いつものようにクラスの奴らに挨拶して。
なのに教室の雰囲気はいつもと違って、挨拶を返す声で溢れ返るどころか
瞬時に静まり返って。
「柚木くんの想いを寄せる彼女の登場でーす!」
殺人的に空気の読めないある馬鹿な奴の声が、教室中に響き渡った瞬間