金髪王子2

「はい、先生にも大輔くんにも、すごく迷惑をかけてしまって。
ホントにごめんなさい」


私はふたりに頭を下げた。


すると、高部先生は苦笑しながら、私と大輔くんの顔を見た。


「まぁ、済んだことはもういい。
それより、ちょっと疑問に思ったことがあるんだけど、聞いていいか?」


「はい、なんですか?」


「そもそも、なんで栞はひとりで見学に来たんだ?
大輔とケンカでもしてたのか?
それに大輔も、栞が聖慶を見学するっていうんなら、あんなヤツじゃなくて、俺に言えばいいじゃないか。
なんで、あんなヤツに案内を頼んだんだ?」


「あ、それは……」

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