金髪王子2
綾音が大輔くんに言うのを阻止しようとしたんだけど、あっさり、大輔くんに口を押さえられてしまう。
その間に、綾音は、今さっきのできごとを、一部始終、大輔くんに話してしまった。
やだぁ、ホントに、そんなんじゃないかもしれないのにー!
「……もう卒業しちゃってる人だし、部活中は他のメンバーもいるから、手出しできないと思う。
心配なのは、帰り道かな。
まぁ、それだって、私が一緒に帰ればいいことだけど。
でも、できれば、今日みたいにあんたが迎えに来てくれた方が、私も安心だわ」
「わかった、そうする」
「村上先輩、ふだんはおとなしい人なだけに、思いつめちゃうと危ないタイプかもしれないしね。
用心するに越したことはないと思うから」
「あぁ、そうだな。サンキュ」