今日も今日とて僕は僕をコロシます


今のでへっぴり腰になったか、しっかり立って逃げようと、女子高生はバタバタと畳を蹴っていた。


追いかけ様に短刀を奮う。空振りのはずが、夕日に照らされた銀は血の刃に見えた。


「ひっ」


聞き取りづらい声。悲鳴かな。


「や、誰かっ」


今度は聞こえた。
鬼気迫るとはこのことか、ランナーのスタートダッシュのごとく隣の畳部屋にその子は転がった。


ずずっと擦ったらしく、顔を歪ませていた。


僕が後を追えば、絶望色に変わるけど。あー、これ、映画できそうだな。よくあるな光景だ。


「やだっ、やだ!」

「ととっ」


迂闊だった。
視界が狭いため、足を蹴られてしまった。

狙ったわけじゃないだろう。暴れのとばっちりを受けた。


< 170 / 302 >

この作品をシェア

pagetop