甘く、優しく、ときには苦く
そういえば、楓のこともあった。
昨日、楓はすごく怒っていた気がする。
私がラブシーンを邪魔しただけで
あんなに怒るだろうか。
いや、怒っている、というより
恨むような・・・
あの鋭い視線が
私は、とても怖くてさみしかった。
敵視されているな
とは思っていたけど
普通に友達と思っていた楓。
彼女は違ったんだろうか。
だって、昨日の睨みは友達に対して向けるものじゃなかったもの。
すごく嫌っている人、憎んでいる人に向けるような・・・
敵視なんてものじゃない。
「はぁ。」
あ、またため息。
なんか心配なことがありすぎて
今日仕事行くのが初めて本当に憂鬱と感じた。