100回目の告白



だって、突き放したから。
受け入れたのもあたし。
突き放したのもあたし。
最低だね…


―ガチャ。



「失礼します」



ノックなしで“お嬢様”の部屋に入れるのは…専属執事だけ。
つまり…このお屋敷では玲だけ。



「………玲…」
「おはようございます。お嬢様。今日はいい天気ですよ。絶好の買い物日和ですね」


あたしの部屋のカーテンをあけながら言う玲。


「朝食をお持ちします。洋食、和食どちらがよろしいですか?」
「……あ…えっと…じゃあ洋食」



あたしはとっさに洋食を選ぶ。



「かしこまりました。しばらくお待ちください。あ、髪をお結いしましょうか?」



にこりと笑って玲が聞く。


「あ、今日は巻くから…」
「左様ですか。じゃあしばらくお待ちくださいね」


そういって玲はでていった。






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