100回目の告白



「どうぞ、お嬢様」


黒くて長いベンツの扉を開けてくれながら玲は言った。


「ありがとう♪」


あたしはショッキングピンクのハイヒールを鳴らしながらベンツに乗り込んだ。
手には分厚い財布が入った真っ白なショルダーバッグを持って。


「玲、どこに連れてってくれるの?」

「女の子が喜ぶとこですよ」


そう言って玲が連れていってくれたのは専門店がたくさん並ぶ大型ショッピングセンターだった。
なんでも買い出しもかねてだとか。
一通りのドレスと買い出しを済ませると、次は渋谷の109に連れていってくれた。


「わあ…!ずっと来てみたかったの…!」



はじめての109にテンションが上がるあたし。


「はい、凛」
「………?」


なに、はいって?


そんなあたしをみて玲はクスクス笑うとあたしの左手を引っ張った。





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