アダルトチルドレン
待ち合わせ当日、待ち合わせの場所に先に着いたのは杏里だった…。

「まだ来ないのかなー」と思い、
「着いたよ…」とメールを入れた…。

数分後に返信がきて、
「今から出る。ごめん」って…

誘っといてこれかいと思い、そんな気がしながらも誠がくる間、デパートのミラー越しに自分を確認していた…





結局誠がきたのは30分後…

「ごめんね…部屋の掃除してた…何食べたい?」

特に好き嫌いもなかったので、「なんでも良いよ…」というと、誠おすすめの場所があるらしく、そこへ向かう事にした…

着いた先は意外と庶民的な場所を選ぶんだなーと言うようなこじんまりとした店主1人でやっている居酒屋だった…


意外な場所と杏里が思ったのも、誠は見た目が結構派手でチャラチャラしてるし、お洒落なバーなんかが似合いそうなタイプだからだ…

まあ、そんなギャップが逆に親近感がわいてよかった。

「ここのメニューなら毎日でも食べても良いなー」
お酒も入りながら、少しずつ酔い始めた誠が子供のように無邪気で可愛く見えてきた…

杏里自身もお酒が効いてきてフワフワと誠といるこの空間に居心地の良さを覚えていた…


2時間くらいそこで食事を楽しんで、誠が、

「次、どこいく??」
と言った…

別にどこでも良いけど、終電も近いしなーと思いながらもお酒も入ってたせいか、

「任せるよ…」と答えた。
「じゃあ、俺んち近いから家で飲み直す??」

杏里は、何も考えず、
「いいよ…」と答えた。
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