月夜の天使
「奴らをまとめていたのは、カインという男で、一族が生き残るにはカナンの力が必要だと気づき、月の一族からカナンを奪おうとした。しかし、カナンを護るガードの前に敗れ続けた」

「待って、カインの一族はどんな能力をもってたの?」

加奈が最初に感じた疑問を投げかけた。

「魂を滅ぼす」

答えたのは瑞樹だ。

タマシイ?それってどういうこと?

魂という言葉はよく聞くけど、漠然とした印象しかなかった。

それがほんとうに存在しているかどうかなんて、真剣に考えたこともないのだ。

「僕たち月の一族は何度でも生まれ変われる。何百年も前から僕たちは生まれ変わり続けて神子を護ってきた。魂さえ死に絶えなければ何度でも甦れる。」

瑞樹の表情が厳しいものに変わった。

「奴らは魂を滅ぼすことができる。魂がなくなれば、そこでその生命の命は尽きる。奴らは何百年もかけて少しずつ僕たちの一族を滅ぼしてきた。少しずつ、カナン、君に近づいているんだ」
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