キミを想う。

さっきのユキくんの発言でどうしても空気がぎこちない。



｢あ、送ってくれてありがとう…｣


｢…あぁ｣


｢……えっと、今日、楽しかったです｣


｢うん…｣


｢………えっと、あの…また学校で…｣


どう会話をしていいか分からず、もう会話を終わらせて家に入ろうと頑張る。



｢……やめたら？｣


｢えっ？｣


｢郁斗｣


｢……瀬野くん？｣


急に瀬野くんの名前が出てきて頭が混乱する。



｢泣くだけだよ｣


｢…どういうこと？｣


｢あいつのこと、好きなんでしょ？｣


その言葉にカァーッと全身が熱くなる。



えっ？！


ユキくんにも私の気持ちバレてたの？



｢あいつはあんたのことそんな風には見てないよ？｣


｢……っ｣


言い返したいけど何も言い返せない。


だってそれは本当のことだから。



｢…あ、あのもしそうでも、ユキくんには関係ない｣


｢あるよ｣


私の言葉が終わる前に、言葉を発する。



｢いい加減に気付けよ｣


｢えっ？｣


真剣な眼差しに更に全身が熱くなる。