キミを想う。



「…何で分かったの?」


「……いつも見てるから」


後ろに振り返り、月で照らされるユキくんの顔はこっちを真っ直ぐ見つめていた。


心臓がドクドク…と早く脈打つ。



「あ、えっと…」


どう返せばいいんだろう?


ユキくんにはたまに返事に困ることがある。



「今日の映画」


「は、はい!」


「俺と観て気まずかった?」


「えっと…、正直、気まずかったです」


正直に言い過ぎたかな!?


ユキくんと目を合わすことが出来ずに俯いたまま返事を待つ。



「……ごめん。あんなストーリーだって知らなくて」


申し訳なさそうにユキくんは謝り、言葉を続ける。



「意識し過ぎて、あんたと上手く話せない」


ちょっと照れたように咳払いをするユキくんに思わず吹き出してしまった。



「あははっ!良かった〜」


「…はっ?」


私だけじゃなかったんだ。


あんな映画観て意識してたの。


そう思うと可笑しくて、安心してしまった。



ユキくんも意外と意識し過ぎちゃうんだと思うと、何だか嬉しかった。




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