僕の鏡
『そうだよね。それじゃあ終業式の日あけといてくれないかな?』


少し離れて話しているせいかもしれないが教室がざわざわしてよく聞こえなかった。


しまいには黒板消しを窓からパンパンする音しか鮮明に覚えてないがとりあえず返事はした。


『わかった。それじゃあ帰るよ』


『うん。バイバイ』


彼女は嬉しそうに小走りでその場を去っていった。


いったいなんだったんだろうと思ったが深くは考えなかった。


そしてぼくは学校をあとにして帰る途中に怪しい老人にあった。


その老人は小汚い服を着ているのに腕時計はピカピカで高級そうで靴にいたってはブランド物のだ。


風の音でよく聞こえなかったが老人は小声でこういって言った。


『鏡はあったんだこれでわたしも・・』


このあとはよく聞こえなかったが一言で言うと本当に怪しい老人だった。


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