愛して。【完】
「ちょっといい?そこの赤髪くん」
「…何ですか」
蓮達がいる手前、あたしを睨めない赤髪くんは不服そうにあたしを見る。
「あんたさぁ……その女が好きだったわけ?」
「だったら…何ですか」
「ふぅん。その女のこと、本気だったんだ?」
「そうですけど」
赤髪くんの返事を聞いた瞬間、アハハッと乾いた笑いが零れる。
「なっ、何なんですか?!」
「あのさぁ~……あたし、その感情わかんないんだよね」
緩んだ頬を元に戻して、赤髪くんを睨んだ。
「あたしは、その“スキ”って感情自体抱いたことなんてないし。
それを理解しようとも思ってない。
だけどさ、いっつも思うんだよね。
例え付き合ってたとしても、他の女のところ行っちゃったってことは、相手に想われてなかったってことじゃないの?
それに、あたし別に無理矢理男を誘ったことなんてないし。
逆に言えば、その男をしっかり捕まえてないその女が悪いんじゃん。
それに、あたしいちいち男なんて覚えてないし。
それを恨まれても困る。
ついでに言うと、あたしは男を取った覚えはない。
あたしは乗った男と遊んだだけ。
悪いことをしたとは思わない」