レジェンドは夢のあとに【8/18完結】


「…しっかり、しなくちゃ」

自分の頬を叩いて、気合いを入れ直す。


給料もらって仕事してるんだし。
今のあたしの役目は、彼らを選んだ眼は間違っちゃいなかったって、全国に知らしめること。

林田さんが…いや、彼だけじゃなく、事務所が一丸となって期待している。莫大なお金をかけている。


――言い方は良くないかもしれないけれど、4人のイケメンたちは大事な商品なのだ。



頬に残る微かな熱を忘れたくて、あたしは車の中に置いていた資料を捲った。











CDに入れる曲や、ライブで歌う曲の吟味。
歌やダンスレッスンの立ち合いから、メールチェックまで、

本当に"雑用係"として、頼まれたことはなんでもやる役職になっていた。





…当然、通信制の高校もほったらかしになることが多くて、親から電話がかかってきたのも無理はない話。








「…あ、もしもし」


『もしもしじゃないわよ!』



事務所の奥の部屋に、寝るスペースがある。
一人が寝れるか寝れないかぐらいの小さなソファーがあって、もはやあたしの寝床と化している場所。


広くもないし綺麗でもないけど、窓から月が見えるのが好き。



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