レジェンドは夢のあとに【8/18完結】
彼女はあたしの目の前までやってくると、すっと手を差し出した。
「マネージャーの佐々木です。どうもね」
「はっ、はい。
あたしは…えと、その…」
はて。
…あたしは、何と言えばいいんだったっけ?
雑用係?
手を差し出すものの、続く言葉が見つからない。
「準プロデューサーのチアちゃんだよ」
首を傾げたまま停止したあたしに替わって、ケイくんが笑顔でそう紹介した。
彩花さんは目をぱちくりさせる。
「えーすごいじゃん。頑張って」
…この反応だけで、なんというか、すごくいい人なんだなと伝わってくる。
ははは、と乾いた笑いがこぼれた。
「まぁ、実際は雑用係ですけど……」
「あのクソ社長の下じゃみんな雑用係よ! 本当に人使い荒いわよね」
彩花さんは腰に手を当ててけらけらと笑った。
なんだか、仲良くなれそうなお姉さんだ。
「クソ社長で悪かったな」