レジェンドは夢のあとに【8/18完結】
ふうっと、白い煙を吐く。
デスクにもたれかかったまま、ハードボイルドな笑みを浮かべる。
「そうか」
一気に、落ち着いた雰囲気だった。
彼はあたしを見下ろして、穏やかな口調で言った。
「じゃ、やめるか?」
「え…」
「確かにな~。ちょっと無理のある話だったよな最初から」
たばこを灰皿に突っ込んで、林田さんは手を頭の後ろで組んだ。
…なんだ。
なんだ、そのあっさりとした態度は。
呆気にとられるあたしに構わず、畳みかけるように続ける。
「しょーごのことはまぐれってこともあるし、俺の目も最近曇ってきたからな。見込み違いか。所詮はミーハーなだけの女子高生だもんな」
「なっ…」
「おつかれさん。いいよ、もう帰って。宿がないなら安いとこ知ってるからいくらでも紹介してやらぁ」
――なにを勝手に。
人の意見も聞かずにテキパキと。
彩花さんとケイくんも、何も言えないようでしんとしている。
あたしはバカなのは自分でよく知ってるし、口では勝てない。
…気が付けば、体が勝手に動いていた。
「うりゃああああああああ」