レジェンドは夢のあとに【8/18完結】
「あと1日くださいっ!!
絶対、ぜぇっったいに見つけてきますから!!」
きっぱりと言ってやる。
あたしは、諦める気なんて、ない。
目をぱちくりさせるケイくんと彩花さんとは対照的に、林田さんはタバコをくわえたままふっと笑った。
それがOKのサインだと気付いて、あたしはぺこっと頭を下げた。
同時にソファーの上に乗ってたバッグを取って、駆け足で事務所を飛び出す。
「失礼しますっ」
「ち、チアちゃんっ」
彩花さんの声を背に、階段を勢いよく駆け降りた。
…エレベーターなんか、待ってる身分じゃない。
――林田さんにバカにされて、やっと気付いた。
あたしはまだまだだ。
まだまだ、必死さが足りない。
まだまだ、本気にならないといけない。
デスクにぶつかったあの衝撃で、目が覚めた。
ビルの出口に貼ってあるポスターが目に入る。
あの、挑戦的な目と目が合う。
「…あんただって、まだまだよ」
小さく呟いてから、ぐっと唇を噛んだ。
「あたしがまだまだ伸ばしてやるんだから」