レジェンドは夢のあとに【8/18完結】
…まさか、来てくれるとは思わなくて、目をぱちくりさせた。
立ち止まるあたしの前に、徐々に階段を降りて近づいてくる。
「なんだよ。アンタが来いって言ったんだろ」
気がつけば、精悍な顔立ちがすぐ目の前にあって、心臓がはねあがる。
…しょーごさんとは違うけど、めちゃめちゃイケメンだ。
物腰も、クール。
吸い込まれ、そう。
「なにしてんだ、早くしろ」
「はっ、はい!」
下から林田さんに急かされて我に返り、あたしは慌てて階段を降りた。
後ろからアキトが続く。
バンの運転席には彩花さんがいた。
助手席には林田さんが乗り込み、あたしとアキトは自然と後部席に乗ることになる。
すぐ隣で、シートが軽く沈む。
なんだか緊張して、横を向くのがぎこちなくなる。
一方のアキトは落ち着いていて、長い脚を組みシートにもたれかかった。
…大物オーラを感じる。
「良かったのか、仲間見捨てて」
林田さんの声が前から飛んできた。
アキトは「いんだよ。そんな仲間じゃなかったし」と返す。
…なんかもう、あたしよりもこの場に馴染んでいる。