夏草の香りが漂う丘〜風が運んだ過去(トキ)〜[ナツコイ企画]
中林の言葉に矢口は首を振った。

「そんな事ないよ…。土の中で、寒い冬を耐えて、次の春を待つ力強い生命力を感じる事だって…できるよ。」

「そっか…、そうだよね…。素敵だね、そういうの…。春のここが楽しみだね。」

「…そうだね…。」

矢口のトーンが下がった為、中林が表情を曇らせた。
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