大学生、それぞれの恋愛
「へ〜香耶はこういう感じの人が好きなんだね」
花枝に見せられた画像の中の一人をまじまじと見ながら花枝はニコニコと笑った。
「ん〜、どうなんだろ?
私はどっちかっていうと可愛い感じの人が好きなんだけどなぁ」
「はい?なにそれ、それだったら全然真逆じゃん」
確かに私が好みだって指差した人は決して可愛い系とは言えない。
むしろ可愛いからは程遠いかっこいい感じの人。
だけど、その人を選んだ。
…なんとなく太一に似ていたから…。
無意識に、でもはっきりと私は太一を探しているみたいだった。
「まぁいいや。じゃあこの人誘っておくから、合コン参加ね!」
花枝は満足そうに笑った。
花枝は次の授業に向かうためロッカーに寄って行くとだけ言って、私と別れた。