大学生、それぞれの恋愛
「はい、どうも〜!
じゃあ自己紹介からお願いします!」
仕切り役の一人が盛り上げようと大きな声で端の人を指差した。
今日は合コン。
近くの大学の男子が目の前に5人ほど並んで座っている。
間接照明が光る落ち着いた大人の店、て感じのところには似合わない大学生たち。
「花枝でーす。
文学部の一年です」
ぼーっとしていたらいつの間にか、自己紹介は隣の花枝がすでに終えていた後だった。
「香耶の番だよ!」
花枝に急かされて、私は適当に自己紹介をする。
慣れている花枝と違って私にはこの場は似合わない気がする。