Hateful eyes ~憎しみに満ちた眼~
サラ「まさか……あなたが……ママやハリーを……!」

ウィラ「そうよ。優しいあなたのお姉ちゃんが、全部やってあげたの」

あくまで余裕の表情を見せるウィラの眼は、確かにサラと同じ眼をしていた。

サラ「私に……姉なんていないわ!!」

許せない。

許せるわけがない。

逃がさない。

逃がしてはいけない。

ウィラ「そう。何も知らないのね。可哀相な子。いいわ。かかってきたら?私が憎いんでしょう?」

憎しみが沸き上がる。

憎悪でたぎる血が、目の前の怨敵を滅殺せんと沸騰する。

眼はつりあがって血走り、口元からは牙がむき出しになる。

こいつが、母親も初恋の相手も私から奪った。
憎い。憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い───!!!!!!!!!!!!!!!!!





サラ「憎い…………あなたが……憎い!!!!!!!!!」





激しい憎しみにサラの眼が変化する。
大量の爆弾が爆発したような音がして、公園は、サラがいる場所から前半分が消し飛んだ。

大きな街を2つ3つ消し去るほどの威力を込めた憎しみをサラは目の前の敵にぶつけた。

砂煙がもうもうと巻き起こる。

今まで、憎いと思った全てのものを破壊してきたサラの眼は、避けることも防ぐことも不可能であるのは明白であり、ましてやたった一人の女の子がかわせるはずもなかった。

したがって、ウィラの生存確率は零パーセントである。

ウィラ「その程度?」

突如、砂煙が分かれ、完全に消し飛ばしたはずのウィラが現れた。
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