Hateful eyes ~憎しみに満ちた眼~
───違う。

本当はわかってる。

こんなことを言っても虚しいだけだと。

誰にも非はないのに。

誰かに全て押し付けて逃げたかった。呪われた運命から解放されたかった。

でもそれは逃げなのだと。

人であるが故の弱さなのだと。

だからこそ、もう答は出ている。



私は───。



サラ〔……何を期待していたんだろう?私はバカだ……本当はわかっているのに……。
私の……せいだ……私の……せいなんだ……。
私が親しくしていたから、お母さんも、ハリーも……みんな、私のせいだ〕

───だから。
私はこのまま消えることにしよう───。



私は。

こんな醜い"自分"が。



      憎い



サラ「───」



何も起こらない。

静寂に包まれた通りは、時折雲の間から覗く月の光以外に変化はなかった。

何故。

考えると同時に悔しさが込み上げ、涸れたはずの涙が溢れてきた。

自分で自分を対象に憎んだはずなのに、

こんな。

こんな哀しみと憎しみをも、乗り越えろと?

何故安らかに死なせてくれない?

もはや私が死ぬことでしか罪を償えないのに、死ぬことさえできない。いや、許されないのか。
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